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2018-02-05(Mon)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』4話について。

 どうも。じゃんじゃん更新。

 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』4話は、ヴァイオレットが「愛している」という言葉の重みを知る回だった。
 「愛している」を相手に受け入れてもらえなかったアイリス。このキャラクターを軸に「愛しているはとても勇気のいる言葉」、そして「受け入れられないと、そこに居たくなくなるくらいに」重たい言葉であるということをヴァイオレットは理解する。
 それを伝えるために、アイリスの心象やそれを取り巻く環境への演出的なアプローチが重厚で面白かった。

 アイリスは「受け入れられなかった」過去があるから自分をより大きいものに見せようとすることが多い。セリフもそうだけど、履きなれていないハイヒールにカメラが寄るのも印象的だった。2話でもハイヒールに躓くという仕草があったり、4話ではバランスを崩してしまって階段から落ちてしまったり、舗装されていない田舎道の水たまりで汚してしまったりする。
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 ホントは田舎娘であることだったり、「受け入れられなかった」過去を隠すような役割。使い慣れていない仕草からそのことを上手く隠しきれていないというのが、少し不器用なアイリスらしさにつながっていたりする。Bパート終盤にまたハイヒールを汚してしまったときにそれを見て微笑むアイリスが、4話を通してそんな自分を優しく許容出来ている感じがして、とても良い。

 「隠す」といえば火の灯りとランタンも印象的だった。アイリスが母と対立する時にクローズアップされるランタンとその奥の火の灯り。火を包み隠そうとする✕の形。
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 その後、「愛している」が「受け入れられなかった」話をヴァイオレットへ話し出すときには、裸の火の灯りと素足になったアイリスが。
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 ベッドから立つときにがに股になるのも面白い。
 アイリスの心の内を表現するにあたって感情の移り変わりを描くモチーフが絡み合って、より印象的なものになっていた。

 そしてその感情の移り変わりを表現するのに大きく作用していたのが画面の色と環境色。
 Aパートはとにかく緑色が強く出る。前話数までのブラウンがよく似合うライデンの町並みとも対比されて、カザリという街、そしてそこに住む人達の色が押し出されている。そしてそれに飲み込まれるように、アイリスに緑色の環境色が染み込む。
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 鮮やかな草木の色として描かれているはずなのに、アイリスの表情によって違う意味も感じさせる画面。

 Bパートの「愛している」が「受け入れられなかった」話をするときにアイリスへ反射する赤みがかった環境色、火の灯りとも関連付けると赤色はアイリスの奥底の気持ちで、包み隠されていない心の色なのかもしれない。
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 緑色の補色となる赤色、という意味でも緑から赤への移り変わりは対比的な表現。
 
 その後、奥底に隠されていた感情の露呈が終わり、ヴァイオレットの心の内を逆に聞く立場になると極端な色の移り変わりも終わる。そして緑(故郷、故郷の人たち)と赤(アイリスの「そこに居たくなくなる」キッカケとなった、心の奥底に閉まった気持ち)の中間に位置する青色に落ち着く。言葉が正しいかわからないけど、アイリスが2つの色(感情)と向き合って、折り合いをつけた。
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 その青色の感情を受け取った両親が、今度は緑色ではなく、青色の「アイリス」をアイリスへ贈る。
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 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』では、各キャラクターの真意や心の奥底の気持ちを伝えるときには青色が置かれていることが多い。

 また、上述の緑→赤→青の変化の兆しとして感じさせるのが、Aパート後半、ヴァイオレットが見つめるカザリの夜の風景。「判然としないが大したもてなしにふさわしい風景」とヴァイオレットが称したこの風景は緑の水田からパンアップされ、青色の夜空。そして曇り空の奥にある赤く光る月が映し出される。最終的にヴァイオレットはこの風景のごとく、アイリスやアイリスを取り巻く故郷、そしてその色同士のせめぎ合いと調和を目撃したことになる。
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 心の底に閉まった「愛している」が受け入れられなかった、という記憶と気持ちを掘り起こし、向き合うだけでも世界の色はガラッと変わってしまう。「愛している」という言葉の重みが様々なモチーフや色となって伝わる。そんな一話だった。

 
 その他で気になった点として、ヴァイオレットの後ろ姿。
 4話は前の話数と違ってヴァイオレットの後ろ姿が多く出てくる。アバンでもカップを片付けたりしていて、世界が広がった3話から考えると、世界に溶け込み始めた4話と言っても良いかも。
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 画面の端だったり、中心にいないことも。
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 今回絵コンテ演出やった武本さんの「後ろ姿で語る~」みたいな持ち味も出てる気がする。だからこそヴァイオレットの夜の景色を眺める横顔だったり、相手の感情を汲むことが出来ないと話す悔しそうな顔だったり、「愛している」がどういう言葉なのか考える表情が心に残る感じ。
 ただその分ヴァイオレットは口元を見せなかったりオフセリフの画面が多かった。…これはむしろ石立さんの色か?
 


 この回では冒頭の通り「愛している」という言葉の重みを知るのであって、意味を知ったわけではないというところが歯がゆくも面白いと感じる部分。きっと意味を知ったときにはその言葉の重みであったり、その言葉の断片が持つ様々な情報がヴァイオレットへ降りかかるに違いない。その時の感情表現をどう演出するのか。また一つ、今後の見どころが明確になった。
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